無窮 i ラボ Blog

知的ネット社会、知そのもの、機械との共生、プログラミングに関して。

 
 

上阪 徹 : 600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス (角川SSC新書, 2009) pp.28-29.

>[クックパッド社の]社長の佐野はこう語ったのである。
「... 大事なことは、おいしく作れることです。自分が嫌なら使わなければいいし、いいと思えば使えばいい。どういうわけだが、みんな必ずいいか悪いか、という結論を出したがるんですね。そして、どちらかの意見が出ると、反論したくなる。でも、そんなことは、おいしい料理とは全然関係がないと思いませんか。大事なことは、多様な価値観がちゃんと共存できること。それぞれの人が、それぞれおいしい、と思えることです」


考えたこと


議論をするには、覚悟がいる。軽はずみに議論するべきではない。

他者を気づかう必要があることを忘れてはならないし、そのための労力が要ることを忘れてはならない。

無駄な論争を避ける活動も有益である。
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議論を口喧嘩にしないための方法について、先日なくなられた川喜田二郎氏の著書「発想法」に学ぶ。

「発想法」から考えたこと――まとめサイトは、議論を促進する


まとめサイトは、議論を促進する。

以下のようにすれば、まとめサイトは、議論をもっと促進できる。

  • まとめサイトにおいて、「この意見が言及している問題は何か」ということを明示する。

    新たな意見を表明しようとする人に、まず、問題を広げるのか、それとも、同じ問題に対して意見を述べるのか、二者択一をさせるように導くとよい。

  • まとめサイトにおいて、表明された意見を網羅する(トラックバックをたどる等して)。そして、意見の関係性を整理して公開する。その際、たとえ関係を見いだせない意見であっても、載せる。

  • 次の議論のために、長期間、維持する。まとめサイトは、議論の生産物である。


考えのもと――会議へのKJ法の応用


上記の考えは、川喜田 二郎 : 発想法―創造性開発のために (中公新書, 2008) p.161~のV章「KJ法の応用とその効果」「会議への応用」節を読んで、得たものである。

なお、KJ法とは、カードに意見を書きため、それをボトムアップ的に内容が同類のカードを束ね、さらにカードの束の内容と束同士の関係性を描いた図を作成して問題解決を図る方法である。

以下に、同節をまとめる。

会議の進め方:

1. 参加者が「なにを問題にするのか」について意見を共通の場に吐き出す。そして、問題の構造を組み立てる。全員が「問題はなにか」を共通の認識でつかむ。

2. ブレーンストーミング。批判の代わりに提案をする。「まとめる」自信があれば、ブレーンストーミングによる意見の発散は怖くない。

3. KJ法を用い、討論構造を図解し、それを参加者にフィードバックする(呈示する)。

4. 討論の全体構造をみながら、「よい、わるい」という批判を加える。

5. 最後に多数決。

この手続きの重要な点は、少数意見がみな一度は生かされること。「自分の意見に一度も耳を傾けてもらえないところにさびしさがあり、ひいては衆知を集めることに参加する情熱を失っていく。(p.168)」

図解とフィードバックによる効用:

  • 完全に遊離していた意見は図の上で一目瞭然になり、「よい悪いはまったくなにもいう必要がない(p.168)」状態になる。

    遊離していた意見は、問題の見方を問い直すきっかけになる。遊離していた意見の位置づけを可能にする考え方を考えることによって。

  • 「意見の内容についてはけんかした人間同士でも、どういう土俵で相撲をとったのかという構造の点では、反対はしない。(p.170)」

  • 意見の関係を正しくとらえることができる。

  • 「討論は同じ段階で堂々めぐりすることは不可能になる。そして、皆の努力はむしろ、新たな知恵をいかにしてつけ加えたり生みだしたりするかという方向に向かうのである。このように、一回ごとの討論結果をはっきりと生産物にして組み立て、それを踏み台にして、次の討論に立ち向かう場合には、そうでない場合とは状況がまったく違ってくる。(p.173)」
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梅田 望夫「シリコンバレーから将棋を観る 羽生善治と現代」を読んでいて考えたことをズラズラと書く:

将棋の戦いと、テレビ番組「料理の鉄人」って似ているんじゃないか。

そういえば、1990年代前半から半ばには、トップクラスの頭をつかった戦いを、テレビでやっていたなぁ。難しい問題によるクイズ王決定戦もそうだろう。

大衆商業的に、「体力のある人」はウケるけれども、「頭のいい人」はウケないということなのか (日常世界でもそうだけど)。

その理由は、スポーツは下手でも比較的楽しいが、勉強は下手だと楽しくない、ということなのか。そうなると以下のエントリーの議論なのかな。

R行軍記 : やって見せ、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば人は動かじ

>「知的な議論」に人が集まらないのは、楽しくない(というか、楽しさを知らない)からでしょう。
だったら、「知的な議論」を楽しいものにすればいい。
「才能の無駄遣い」な議論がバンバン行われるようにすればいい。

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2009/ 7/21 に、ライブドアwiki をつかって、wiki「アテネの学堂会館」を開設しました。

「アテネの学堂」の構築を促進し、それが確固として存在する状態を実現することを目的としています。

私が、「アテネの学堂」の構築に関して、重要だと考えている意識は二つあります。

一つ目は、「とにかく「アテネの学堂」をつくろう」という意識です。

このために、私は、wiki管理人として、「小我を捨てて大我につけ (豊田 喜一郎)」を実践する必要があると考えます。

二つ目は、「「アテネの学堂」は一つではない」という意識です。ここでいう「一つ」は、数量ではなく、形式の数です。

「アテネの学堂」を油絵に例えることができるのではないか、と考えます――いくつもの絵の具が塗り重ねられて成立しているという点において。

すなわち、「アテネの学堂」の機械部分は、一つではないでしょう。「アテネの学堂」の人間間ネットワーク部分は一様ではないでしょう。

しかし、いくつもの絵の具が重ねられるうちに、認識可能な図柄が生じ、油絵「アテネの学堂」の存在が生まれるのではないか、と私は考えています。
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毎度毎度のマスコミによる文脈を無視したバッシングなわけです。

さて、私は、この言葉をうけて、「高齢者は経験を書くこと・語ることをすべきだ」と考えます(麻生発言に異をとなえる考えではありません)。

高齢者がもつ主な性質は、以下の2つだと考えます。

・経験が豊かなこと。
・死亡率が、他の年代に比べて高いこと。

死亡したときに、経験も消失します。

だから、私は、高齢者が自分の経験を、
・書き物にする
・エッセンスを若年者に伝える
ことが、人類にとって望ましいと考えます。

「若年層は、自分と同じ苦労をして、自分と同じレベルの経験をもつまでに達するべきだ」と考える人は、人類の進歩を考えていない、と私は考えます。

対して、「俺の屍を越えてゆけ」という言葉は、人類の進歩を願った言葉です。

若年者のために「学習の高速道路」まではいかなくても「学習の舗装道路」を建設する。そして、若年者が自分と同じ年代になったときに、自分よりも遠くに達している状況を実現する。これが、人類にとって望ましい、高齢者による事業だと考えます。
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Abstract: Knowledge formulation like the doctrine of evolution.

・情報集積
・思いつき
・フィルタリング

の3つを組み合わせれば、知識形成ができるのではないだろうか。

それは、ダーウィンの進化論にたとえることができる。

・情報集積――交配
・思いつき――(突然)変異
・フィルタリング――淘汰

註:情報集積の手段として、一見逆の概念である「分類」が使える。同じ分類に入れられた情報が自然に集積されるからだ。

ただし、知識形成のためには、一つの分類法のみを採用していてはならず、いろいろな分類法が試されなければならない。
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Abstract: If internet regulation essentially means regulation to make informations public, this regulation is against the national policy of democracy and blocks national development.

現実世界では許されることが、ネットにおいて許されないならば、これはネットに対象を狙った規制である。

この規制の本質にあるものが「公開する」ことへの規制であるならば、この規制は、民主主義という国是に反し、国の発展を阻害する抑圧である。
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Abstract: Knowledges "sightseeing area" is results of intellectual work of ranking or filtering. These knowledges make you possible to predict where you are to be impressed by the location.

「観光地」という知識は、人を感動させるという場所という観点における「選抜」という知的作業(フィルタリング)の結果である。

そして、「観光地」という知識は、そこに行けば感動を得られるという予測機能を人に付与する。(知能とは記憶を用いた予測――「考える脳 考えるコンピューター」)
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200907181130240001.jpg

アテネの学堂
学習の高速道路
バカと暇人のもの
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Abstract: Intellectual stracturing is only one of solutions.

知の構造化が話題になることが多い。しかし、構造化は一つの解にすぎない。きわめて有用な解ではあるが、唯一ではない。

実生活において、科学知識を構造的に使用することは少ない。大抵、現象を支配する科学的傾向だけを取り出して使用する。そして、使用される傾向(複数)は、構造的な科学の理解において、互いに異分野に属するものであることが多い。

デューイ、ダランベールの「百科全書」は、知の構造を意識してつくられた。知の構造という視点にたって、知を選抜し、適材適所に配置した。

一方、Google は、ページランクに従いランキング上位のwebページを紹介する。入力されたキーワードの組み合わせから推測されるユーザーの求めに応えるだろう知を順位づけて選抜し、適材適所に配置する――上位のwebページから先にユーザーに紹介する。
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