無窮 i ラボ Blog

知的ネット社会、知そのもの、機械との共生、プログラミングに関して。

 
 

ダニエル・ブアスティン=著, 鈴木 主税, 野中 邦子=訳 : 本はいつごろから作られたか (集英社文庫, 1991) pp.236-237.

 読者の便宜をはかるために、ほかのことも考えられた。たとえば、写本にはページ番号がふられていなかった。... 巻物から本に変わっても「ページ」はまだ規格化されなかったし、番号もつけられていなかった。... 各ページに通し番号がつけられた本は、やっと一四九九年になってアルドゥス印刷所から出版された。活版印刷が導入されてからおよそ一世紀の一六世紀半ばになっても、ページ数がふられた本はほとんどなく、また数字がふられてあっても不正確なことが多かった。

 アルドゥス版になって、本にページ数をふることが当たり前のようになると、このちょっとした新しい工夫によって本は他のいくつかの点でもずっと使いやすくなり、読者層もさらに広がった。「目次 (Table of Contents)」という言葉が英語の新しい語彙となり、一四八一年にカクストンが印刷した本に初めてあらわれて、本全体の構成を冒頭あるいは(ヨーロッパの読者には)巻末で示した。本にはページがふられるようになり、特定の記述を参照し、事実関係や引用文を探したり、確認することが当然容易になった。

 ページがふられたおかげで初めて索引がつけられ、読者はさまざまな必要に応じて書物を利用できるようになった。

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