無窮 i ラボ Blog

知的ネット社会、知そのもの、機械との共生、プログラミングに関して。

 
 

中川 淳一郎 : ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書, 2009)を読んだ。同書の副題は、「現場からのネット敗北宣言」である。しかし、私は“勝利条件”を書いた本であると考えた。理由を記す。

同書 p.19.

>私はネットの使い方・発信情報について、「頭の良い人」「普通の人」「バカ」に分けて考えたい。梅田氏[:梅田 望夫 氏] の話は「頭の良い人」にまつわる話であり、私は本書で「普通の人」「バカ」にまつわる話をする。

同書 p.243.

> 一般の人は「ネットはただ単にとんでもなく便利なツールであり、暇つぶしの場である」とだけ考えることでネットと幸せなつきあい方ができるようになる。


ここで、言葉を統一しておく。以下では、

 「一般の人」「普通の人」「バカ」を、一般人、
 「頭の良い人」を、上位者、

と表現する。

著者は、上位者とは異なった側面において、一般人にとっても、ネットを良いものだと評価しているのである。

ならば、ネット上の一般人がネットに損害をもたらさなければ、「ネットの敗北」にはならない。

私は、概して、一般人のネットにおける存在は、ネットに利益をもたらすと考えている。

しかし、ネットに損害をもたらすこともある。これを除外することがネットの“勝利条件”である。同書から私が抽出した勝利条件は、

 (1) (上位者の)発言に対する非論理的な非難の削減、あるいは無為化

 (2) 意見の多様化 (大数の一般人は、少数の一般人よりも質が高いと考えるが、大「数」が意味をもつためには意見が多様でなければならない)

である。
(1)関連:

同書 p.90.

> ・ネットはプロの物書きや企業にとって、もっとも発言に自由度がない場所である
 ・ネットが自由な発言の場だと考えられる人は、失うものがない人だけである


知的生産行為を高く評価する
正しく議論する

(2)関連:

同書 p.229.

> これのどこが「行動様式の多様化」だろうか。ヤフーを筆頭とするメガサイトの圧倒的集客力と、グーグルによる検索結果に従うことにより、ネットは人々をより均一化したのである。もはや知識の差別化はネットではできない。


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